「あんたさっき何見てたの!?
写真展はあたしが退院する前に終わっちゃうの!!」
あたしは声を荒げながら広告の開催期間がかかれてある場所を指差す。
「ちょ、岡本さん落ち着いて…血圧が上がるから」
でも高橋はあたしの指差した場所は見ようとせずにあたしを心配そうに見て落ち着かせようとする。
その姿にあたしはまたカチンとくるんだ。
「誰が血圧上げさせてんのよ。
……とにかく、退院する前に行かないと終わっちゃうのよ」
深呼吸をして少し自分を落ち着かせた後、再び口を開く。
「またどこかであるかもしれないし、今回は……ね」
「次はいつ?どこであるのよ?
次があるって保証あるの?」
あたしが質問を次々ぶつけると高橋は口を閉じた。
これを逃したら次はいつあるか何て分からない。
それにあったとしても、今回出展されてある写真が次の写真展で見れるかどうかも分かんないじゃん。
それに、せっかくあさみがくれたチケットを無駄にしたくない。
「……そこまでして行きたい?」
発作を起こして危ない目に会うかもしれないのに。



