あたしは高橋を見る。
「高橋先生が?」
「そう!外出するのは今度の高橋の休みの日で良いです!
高橋も一応先生……だし、いざというとき安心だし。それなら良いですよね?」
我ながら良いことを思いついたと思う。
高橋が居るなら清水先生も許可を出すんじゃない?
それに、こうしておけば、わざわざあたしが誘う事もない。
いつも高橋を困らせるあたしが、一緒にどこかに行こう、なんて言えるはず無いし。
高橋は、いきなり自分が話に出てきて驚いてるみたいだけど。
「んー……心ちゃんの事だからダメだと言っても黙って抜け出すんだろう?
それなら高橋先生が一緒の方が何かあった時安心だし……」
清水先生は高橋を見る。
高橋は、何か言いたそうな顔をしていたけど、
口は閉じたままだった。
「―――高橋先生が良いなら、許可しよう」
ニッコリ笑った清水先生にあたしも笑顔になる。
「やったー!先生ありがと!」
清水先生、ありがと!
「その代わり、もし行くなら絶対に高橋先生の言うことを守る事!先生が帰ると判断したらすぐに戻ってくる事。これは約束してね」



