やっぱり聞かずに抜け出さないといけないのかもしれない。
「あれ?退院できるのに喜ばないの?」
肩を落としたあたしを見て清水先生は聞く。
「退院は嬉しいですけど、退院した後じゃ遅いんです。
今すぐ許可して頂かないと」
それに、退院した後なら高橋にとってもあたしは患者じゃなくなってしまう。
患者 じゃなくて、
次に入院した時に自分が担当する子 に。
そうなったらきっとあたしが誘っても高橋は来てくれない。
意味が無いから。
高橋はあたしに手術をさせたいから優しくするだけだから。
退院したら意味が無いんだ。
―――高橋
……そうだ高橋!
「先生!
あたしが行く所に高橋も付いてくるなら許可してもらえます?」



