それ、って…
友達に戻りたいって言ったことだよね…?
「え、ほ、本気…だけど…っ」
そう言ったら、陽太は小さくため息をついて。
「…ごめん、無理。」
って言った。
ごめん って言う言葉があたしに突き刺さる。
「…あ、いいのいいの。そっか…そうだよねっ」
…気付けば涙がぽたぽた落ちてて
陽太の前では、泣きたくなかったのに。
友達 に戻ることすら拒否されて。
泣いたって、なんの意味もないのに…
「手…離してっ―」
まっすぐ陽太を見て言ったのに、離してくれない。
「…茅乃!」
あたしの手を掴んだまま、陽太が言う。

![Rainbow Love Story [短編集]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.777/img/book/genre1.png)