「ほんと、情けない…」
自分で自分に呆れる。
でも、もしマネージャーと付き合うんだったら、そのまま友達で居るのはすっごいつらいしね?
大嫌い、って言って良かったかも。
そうやって、どうにか自分を納得させようとすればするほど、苦しくなってくる。
きっと、アップのせいだ。
走ってるから苦しいだけだし。
そして、ふと周りを見たときに飛び込んできた光景。
結構離れた場所なんだけど、確かに見える。
あれはきっと…。
マネージャーと…陽太、だよね?
アップしてた足を止めて、思わず釘付けになってしまう。
私の方からは陽太の表情しか見えなくて。
話してる内容は全然わからない。
…見てても無駄だよね。
どっちにしろ、また自分がつらくなるだけだ。
すでになんか…苦しいし。
走ろう、と思ったとき
「…え」
一瞬、目が合った気がした。
でも、その直後にはマネージャーに笑いかけてる陽太がいて。

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