「…なぁ茅乃。」
少し間が空いてから、陽太が言う。
あたしはひたすら鞄を整理してて。
「な、何よっ」
陽太がいつもと違う気がして、緊張しちゃう。
どうしたのかな?
「茅乃はさぁ…、俺のこと嫌いなの?」
は…? 嫌い…?
あたしが?陽太を…?
「い、いきなり何言ってんの!?ふざけないでよ」
突然そんなことを聞かれたから、思わず陽太を見た。
「ふざけてない。なぁ嫌いなの?」
そう言う陽太の顔は真剣そのもので。
「―っ///」
また熱くなる身体。
陽太のこと嫌い?
そんなのあるはずない。
てゆーかなんで今そんなこと…!
何も言えずに立ち竦んでいたら、陽太がこっちに向かってきた。

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