うらはらっ! [短編]



「…おい!」



突然掛けられた声にびくっと体が反応する。

まさか、この声…



「よ、陽太!?なんで…部活はっ」


「これから行くよ。ってかお前こそ、何サボってんだよ!」


「あ、あたしにだって色々事情があるんですー!」



なんて言いながらも、どきどきしてる心臓。

なんで居るのよばか陽太!
今は一番会いたくないのにっ!



「あっそ。じゃあ、具合悪いとかじゃないんだ?」


「え?あ、うん?」


「ならいいや。今日ずっと元気なかったから、どっかで倒れてんのかと思った。」



心配…してくれてたんだ。
やっぱり陽太は優しいよ。
あたし、さっきあんなこと言って出て行ったのにさ。



「倒れるはずないでしょ!
ってか余計なお世話だしっ」



ほんとは嬉しくて嬉しくてたまらないのに、素直になれないあたし。

陽太はまたきっと、ふざけて返してくれるって思ったのに。