嘘告白

「はい、川崎ですけど」


出たーっ! そら、出るよ。

自分で自分に、心の中で突っ込んだ。


「えと…どなたですか?」

「わ、私! あ、あの…樋浦です!」


思わず、丁寧語になってしまう。


自分の顔が、下から上へと

一気に赤くなるのが分かる。