「へぇ、大嫌いだったんだ?」


思わず目の下がピクリと反応する。 


「あっ、それは……。でも、今は嫌いじゃないよ?」

俺の異変に気付いた亜紀は少し焦りながら弁解した。 


「へぇ。なら……」


俺は亜紀の腕を自分の方へ引き寄せると、耳元でそっと囁いた。



「……俺のこと大好きって言わせてやるよ」