キーンコーンカーンコン

6時間目が終わり待ちに待った掃除の時間だ。
掃除の時間の為に学校に来てるって言っていいくらい。
すごく楽しみだ。
けど、イライラする時間でもある。

廊下で整列してる時にあの人はいつもやってくる。
今日は少し遅く掃除が始まってから来た。
と同時に稀雅も来る。

「裕明っ!来たよ徳井美月(とくい みずき)先生っ!」

そっ、裕明達が好きな人は先生。
歳は結構若くてバドミントン部とバスケ部の顧問。
裕明の担任の先生。
すごく仲良いんだよっ。
本当に本当にかっこいい先生。
でも、先生を好きな人は裕明と稀雅くらいかな・・・?
みんな先生っていうのが嫌なんだって。


「裕明っ!稀雅っ!ちゃんと掃除やれよっ!」
ニコって笑って頭を軽くたたく。
これがお決まりっ。

「稀雅は教室掃除だろっ!早く行けっ!」
軽い口調で言うんだ。
もうここで嫉妬する。
楽しそうに会話している2人をいつも見てる。

「裕明!?どーした?悲しいそうな顔して。なんかあったか?」
いつも優しく聞いてくる。
時々声かけられたくてわざとやる時もある。