「…口に出してた?」

「うん、ばっちり。何かあったの?」

「いや、何も無くてだよ。菜々と行った飲み会は、楽しかったけど…。学校に楽しみがないなぁ、って。」

「そうだよね、なんか、普通に過ぎる気がする。勉強しなくちゃ…。」

真樹子は、凄くまじめな子。

だから、不真面目な自分と馬があわないなーって思ったことがあるけど、話してみると真樹子は、天然で、まじめだけど、まじめじゃない部分もあった。

長く付き合ってみなくちゃ、人を理解することって出来ないんだなーと、大学生活で学ぶことが出来た。

「まーちゃんは、頑張る子だからね。あたしも、それなりに頑張らんとなぁ…。」

「でもさ、楽しもうね。勉強だけが、全てじゃないよ。この間一緒に行ったサークル気に入った?」

そういえば、この間、真樹子と同じサークルを見に行ったんだった。

大学に入って、初めての花見だったと思う。

たまたま、知り合いになったその日に真樹子は一人でそのサークルの花見に行くと言うので、ついていったのだった。