年下ダーリン

「早かったな、観覧車」







「下まであっという間だったッ!!!!」






係員の誘導で下まで降りる。さっき乗ったときとは違う、満たされた気持ちでいっぱいだった。そのとき、茂みから音がして、そっちのほうを振り向く。……見覚えのあるリボンをつけた頭が少しだけ見えた。








ま、まさか………。










「依子」






やっぱり……。








「な、なによッ!!!!!」










観念したようだが、茂みからは出てこようとはしなかった。茂みからリボンがチラチラ見えて、その姿がなんとも……バカっぽい。