「おかえり〜」






「ただいま」







ご飯はー??という母の声に、あとで、とそれだけを返し、自分の部屋にこもった。鞄をベットに投げすて、自分もベットに倒れるように横になった。








デート……。









その響きのせいか、私の頬が赤くなっていくのが分かる。もちろん、デートなんて初めてで、どこに行くとか分からないのは、むしろ私のほう。…不安でいっぱいだった。










目をつむると…ほらね、また翔の顔。出会ってからのこの一ヶ月で、翔は私に色々な顔を見せてくれた。でも、その一つひとつが全て翔で、嘘なんて少しも感じなかった。