「ねえ…翔ちゃんの部屋にいて、アンタ。何か気づかなかった?」





「え?」





「なんの疑問も持たなかった?部屋だけじゃない、一緒にいて…何か思ったことなかった?」





矢継ぎ早に莉奈が質問する。頭が追い付かないまま、ふと医学書だらけの本棚を思い出した。


違和感を感じたのは本棚じゃない。



違う。






胸が大きく跳ねた。



心が凍った。





耳を…塞ぎたくなった。



次に莉奈が何をいうのか、頭が先に先に考えて予測する。


考えたくない。





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「病気なの、翔ちゃん。」