年下ダーリン

莉奈は俯いて私の手を振り払った。



「そんなこと言われても…莉奈が翔ちゃんの婚約者なのには変わりないのよッ!?」






婚約者……






心が痛む…。そう、いずれは莉奈ちゃんと付き合って、結婚する…。翔はそういう運命で、それは決して変えようがない…。




「分かった?じゃあ……」







私は立ち上がって、歩き去っていく莉奈の背中に大声で叫んだ。




「それでもッ…、それでも好きなのッ!!!」




……もう私は翔中毒だ。


自分でも気づかない内に、こんなに翔のこと好きになってたなんて…


翔が誰を好きでも、翔の運命がどんなに決まっていても、私の運命は私が決める。


それでも、なんでも翔が好き。



大好きなんだ。







莉奈はこちらを一度振り向いて、そのまま帰ってしまった。私は力が抜けたようにベンチに座り込んだ。身体がほてっている。でも、この温かさが気持ちいい。これは、恋の熱さなんだね。翼のときは知らなかった自分に出会って、この温かさを知れたことが、なんだかむしょうに嬉しかった。