年下ダーリン

「……こんなとこで、なんなの?」



私と莉奈は間を少しあけてベンチに腰掛けていた。何本もバスが私たちの前を通りすぎていった。



「……翔は、どう?元気?」



「まあ。まだ少し咳こんでるみたいだったけど」





チクッと心が痛んだ。莉奈は翔の婚約者…。様子見のために家に行って、翔に会ってるのは当然だった。


私にはできない…羨ましいことだった。



「そっか……」


「そんなこと聞くために、わざわざあんなとこで待ち伏せてたわけ?」




正面を向いた莉奈を見た。莉奈はこっちを向こうとしない。


「……この前、できなかった話をしようと思って」


莉奈は黙っていた。私は構わず話し始めた。




「私さー、男とかどうでもよくって、今まで付き合ったこともないし、ぶっちゃけ彼氏もいらないんだ」



莉奈がバッとこっちを向いた。


「だってメンドイし、ムカつくし、男なんていなくても生きていけるじゃんね?」




「あんたッ……、翔ちゃんのこと…遊びだって言うのッ!?!?テキトーに暇つぶしにしてたのッ!?!?」



最低、と吐き捨てて、立ち上がって帰ろうとした莉奈の腕をつかんだ。






「離してッ!!!あんたなんて…あんたなんてねッ……」



「始めはそうだったの」


「翔に会うまでは…どうでもよかった、男なんて」