年下ダーリン

「にしても、珍しいねーッ!!りんが化粧、なんて」



晴美が口元を抑えてクックと笑っているのを、頬を少し赤らめて怒った。


「うるさいよ。いいから、早く……」



「ハイハイ…」



晴美はいつも持ち歩いている化粧箱を広げた。


デートの前、晴美に化粧を頼む子は多い。私は一度もしてもらったことがないが、確かに晴美から化粧を施してもらった子は、する前よりもとっても可愛く見える。


その晴美の腕を信じて私は晴美の元に来た。



「りん、ちょっと上向いて」


前髪をピンでとめられ、晴美は片手み道具を持って構えていた。


「さ、始めますか」



「あッ、いやッ、待って!!」


「へ?」


「あ、あのさ……」



翔の笑顔が浮かんだ。会いたい気持ちが膨らんでくる。



「自分で…させてくれないかな?晴美に教えてもらいたいの」



晴美はボーッと、オバケでも見たような顔をしていた。マジ?という晴美の問いかけに、私は神妙な顔で頷いた。



晴美は何かを悟ったかのように道具を私の前に並べて、両手を腰にあてた。



「ウチみたくするのは、結構難しいよ?」



私は晴美を見て、ニヤッと笑った。



「のみこみは早いから、私」