年下ダーリン

「そう言えばね、りんったら朝から小学生に告られたらしいよ!!」








「はぁ??小学生??お前、まさか小学生と付き合うのか??」









「んなわけないでしょ!!依子も余計なこと言わないっ!!」







はーい、と唇を尖がらせてプイっとする依子を翼がなだめていた。私はそんな依子はほっといて翼に言った。








「ほら、早く帰んなよ。今日、デートじゃなかったの??」







「あ、早く行かないと、あそこのおいしいケーキ売り切れちゃうっ!!」







「あ、そうかっ!!じゃーな、りんっ!!」






翼の手をひっぱって子供のように『早く行こう』とせがむ依子と、焦る翼を見送って、私はゆっくり準備をして、遅れて教室を出た。






日が沈みかけているのに、まだ遠くの空は青さをたたえていた。その青に朝の小学生の瞳を思い出し、ため息をついた。







………どうしたもんかな。