「あれ、そういや翼は??一緒じゃないの??」







依子と翼は毎朝一緒に登校している。靴箱でバッタリ二人と遭遇することはあっても、依子だけと遭遇することは、ほとんどないに等しかった。










珍しいじゃん、と後に付け加え、依子のほうを見ると、ため息をつき、悲しそうな顔をした。










「風邪だってさ〜…」






「えッ??あの翼がッ??そっちのが、だいぶ珍しいじゃんッ!!」







「そうなんだよ〜…、いつもなら多少の熱でも来るけど、今回は結構マジでひいちゃったんだって」





「へえ〜。そんなこともあるんだね」






そう言いつつ、依子の肩を軽くポンポンとたたいて、慰めてやった。