「あ〜ッ!!!!」










突然の大きな叫び声に、私は携帯を閉じないまま振り返った。











「ど、どうしたの??」














「チャンスだったのに」














しゃがんで、頭をかきながら、少し頬をふくらます翔。すると、急にさっきの出来事が頭を駆けぬけた。体温が上昇する。翔は前髪をくしゃくしゃして、立ち上がった。いつもみたいに、結構な身長さ。なのに、なんだか今日だけは同じくらいに…、ううん、年の差なんて感じさせないくらい、翔を身近に感じた。