「より」







「翼くんっ!!!」







教室の後ろのドアで佇む笑顔がきらきらしている男子は、依子の彼氏の若松翼。いつも明るくて、裏表がなくて、笑顔が素敵で……、昔から仲良しだった。






「おう、りんっ!!」







「…おうっ!!」






陽気に手を挙げた翼に合わせるように、私も手を挙げた。だからって、依子はムッとしたりしない。だって、二人をくっつけたのは私。














翼のコト好きなのに、くっつけたのは私だから。