年下ダーリン

「りんッ!!!!これ、可愛くなあい??」






「いや、それはダメでしょ」






依子が手にしていたのは、のほほんとしたウサギのふかふかしたクッションだった。確かに可愛いけど、私はハッキリ言ってやった。依子は、口をとがらせてクッションを元の場所に戻しに行った。







「ねッねッ!!これはッ!!??」






戻しに行く途中に、また次のものを見つけたみたいで持ってきたが、チラッと見て、やめときな、とまた戻しに行かせた。






前もそうだった。翼の誕プレ探しのときだった。これがあったから、依子が選ぶの遅いのも分かってるし、付き合いたくなかった理由だ。今みたく、あれやこれや持ってきて見せるが、なんといっても趣味が悪い。めっちゃフリフリでピンクのストールを持ってきたときは、ビックリしすぎて言葉がでなかった。それだけならいいのに、依子は自分の趣味が悪いのすら分かってない。










あぁ~、またこんな感じかあ……。こりゃ長期戦ですね。









半ば諦めた感じで、フラフラ店の中を歩き回った。