1人、呆然と立つ私。



だって…まだ実感が沸かない。


[私は、成瀬が好きで、耶々も成瀬が好き。]


まだ私には分からない。


[成瀬と喋らない。]


いや…。
いやだよ…いや…──。



1人、その場に崩れこむ。



新校舎なんて滅多に誰も通らない。



ここにいるのは私だけ。



何故か孤独に怯える私。



チャイムが鳴り響く…──。