〜達哉side〜

どのくらい桜を見ていただろうか。



彼女が去ってからも、オレの頭の中は君でいっぱいだった。





女と関わるのを避けているオレが、自ら関わってしまった。





無意識だったんだ………。





桜に見とれていた君の姿。




でも、目線は桜ではなく……どこか遠くを見据えているような………。





君は桜を見て、何を思ったのだろうか。






人は、何かしれない悩みや過去をもっている。




だけど、君の切なげで悲しそうなな瞳を見ていると、心に負った過去の傷は小さなものではないと………分かるんだ。