「たとえ、秋桜様が要求を受け入れていたとしても、この国は同じ末路をたどっていたでしょう。それに、”あの人”に関しては、良い噂は聞きません。国の者も反対してましたよ。
ですから、この状況を誰も責めたり、ましてや恨んでなどおりませんよ。」
「でもっ………!!」
それでもなお、自分を責める秋桜に直月は言う。
「自分を責めてはいけません。さあ、もう―――……」
ドォ―――――ンッ!!
大きな爆発音と共に、曇った空にわずかに光がさしこまれた。まだこの地からは離れたところではあるものの、爆発があったであろう場所の空は赤く見える。
「早く逃げろ!!爆発だぞ!!」
「早く水を持ってこい!!」
「誰か手を貸してくれ!!今の爆発でけが人が…」
爆発の後、様々な人間の声がとどろいた。


