「どうする?」


「いや、どうするって言われてもなぁ。」


「もうこのまま帰りましょう。
面倒だし。」


「帰るのはいいけど、この宝探し自体が無意味だったことになるよ!!」


「つーか、元々無意味じゃね?
なんで最初っから気付かなかったんだろうな。」


「…それは、担任のアホさがうつったからだよ。」


…そして、しばしの沈黙を経て、結論。


「…もう1個は他の班と協力すればいんじゃない?
そうすれば一気に2つの班がこの宝探し終われるじゃん。」


我ながらナイスアイディアだ、あたし。


「確かに。
そうしましょう。」


渡部くんがそう言うと、他の2人も頷いた。


「で?
他の班はどこにいるわけ?」


「それは…今から探すんでしょーが。」


と、あたしと蒔田が話している前方に、神田くんらしき人がいた。


「あ、あれ神田くんじゃない?」


「あ、そうですねぇ。
あの後ろ姿は神田で間違いないでしょう。」


渡部くんとあたしは急いで神田くんのところに向かう。


「神田…?」


「誰だろうね?」


蒔田とわたあめは首を傾げてその場を動かなかった。