「お前は感情的になり過ぎ。」


宮間はそう言って俺の腕を離す。


「…いーの?
坂城、このままだと…。」


そこまで言うと、小田切はニヤッと嫌らしく笑う。


俺は身震いした。

初めて小田切が怖いと思った。

「小田切こそ、いいのか?」


固まる俺をよそに、宮間は小田切にそう言う。


「は?
なにが?」


小田切がそう言ったのと同時に坂城は小田切を思いっきり蹴飛ばす。


ドンッ!


「…きゃっ!」


小田切はその場に倒れこんだ。


「…あたしがそんな簡単にくたばる訳ないだろ。」

そう言って坂城は小田切を睨む。


坂城の目はいつもと違い、憎しみに満ちていた。


「さすが、麻耶。
すっげ。」


宮間はそう言ってふっと笑った。


てか、麻耶って…


「凪、あたしをなんだと思ってるのよ。
あーあ、か弱い女の子がいじめられてたのに助けてもくれないんだね。」


そう言って坂城もふっと笑った。


…この2人…
どういう関係?