「……お前、渡部弘隆?」


教室に着くと新しいクラスで一際目立つ男に声を掛けられた。


ちなみに、莉央は隣のクラス。


「…?
そうだけど…?」


すると、その男は、フンと鼻で嘲笑うように笑った。


…なんだこいつ。
感じわりー…。


「お前、俺が誰か知ってるか?」


「…見たことはあるけど……。」


口ごもる俺に、

「ま、別に俺はそういうの気にしないから。」


そう言ってじーっと俺を見る男。


…てか、なんでコイツは俺を知ってるんだろ?


「…そういえば、俺になんか用?」


男は浅く頷いてこう言った。


「お前、俺らの仲間にならないか?」