照れるに使える唯一の言い訳は…好き
なわけで。
そんなことを言ってしまったら、
絶対
蒔田那央くんに
殺される…わけで。
だって今
物凄い形相であたしを睨んでんのは
蒔田那央くん…なわけで。
怖いぞ蒔田那央くん…なわけで。
「…………………………そ…んなこと言ったっけ？」
苦しすぎる言い訳につき、顔がかなり引きつってるけど気にするな。
あたしは今それどころじゃないんだ。
かなりパニクってるんだこう見えて!!
「…莉子…。
嘘なんかつかなくても、あたし分かってるよ。」
そう言って寂しげな表情を浮かべる麻耶。
ﾋﾞｸｯ
と肩が動いたのは蒔田とあたし。
いかん…
バレたら…
あたし…
蒔田に…
屋上で突き落とされるやないかーい!!
「……蒔田くんが、好きなんでしょ？」
………は？
なんで？
