その姿を呆然と見る私と鶏と馬鹿兄貴。
あ、間違えた、お兄さんだった。
語呂がいい感じだったからしょうがない。
「…あのさ。あの本、すごいね。」
私の腕に抱えられた白石くんがしゃべった。
しゃべんないからすっかり白石くんの存在忘れてたごめん。
ちょっとガチの鶏だと思い始めてたごめん。
「…なんか、おどろおどろしかったね。表紙とか。」
「…うん。
呪術者だとみんな持ってるのかな。」
「そうじゃん?」
「そうか…。」
会話終了。
そんな私達カップルを何故か羨ましそうな目で見るお兄さん。
「…なんか、初々しいなぁおい!
このこの~!」
と言ってあたしをえいっ!と肘でつつくお兄さん。
………お前は少女漫画に出てくる女子か。
えいっ!って今時の少女漫画じゃ出てこねーよどうするんだよ。
それよりこんな冷静にツッコむあたしが女子なのか心配。


