チキン彼氏を救出せよ!!



「ヒロぉおぉ!!」


お兄さんはやってきた渡部くんを見て絶叫。


「おー、
碧もいたのか~久しぶりだな~!」


渡部くんが呑気にそう言ってお兄さんに近寄る。


「…ちょ、お前その背中…。」


お兄さんが恐る恐るそう言うと、渡部くんは、


「あー、コレ?」


と言って思いっきり引っこ抜いた。


「「ぎやぁぁぁあああっ!」」


お兄さんとあたしの悲鳴が重なる。


思わず両手で顔を覆い、指の隙間から渡部くんの背中を見る。


…そこは全くの無傷。


「え…?」


「この弓矢、先端が吸盤になってんの。
莉央って優しいとこあるよな。」


と何故か惚気顔な渡部くん。


「な…なんだよ……。
驚かせんなって!」


お兄さんはそう言って笑った。


バビュン!


お兄さんの顔の横スレスレに飛んで来るなにか。


お兄さんの顔にかすり傷。


そのなにかは後ろの木に命中。


……嫌な予感…。


「おい兄貴!
なんでお前までいるんだよ、今日こそ殺す!」



…なんて仲の悪い双子なんだろう…。