果たしてこの銃撃戦、いったいいつまで続くのだろうかと思いきや、その終結は意外に早く訪れた。



「もういい!撃ち方やめ~~い!」


突然そう叫んだのは、
MI6のジェームズ・ドボン。


「なんだ?…一体どうしたんだ?急に…」


突然の休止宣言に、顔を見合わせて戸惑う羽毛田とサトそしてセイ。


「おい!どうした!
降参か?」















「只今丁度、午後三時。《ティータイム》だ…
銃撃戦なんてしている場合では無い」



「はぁあ~?」




弾痕だらけの荒れ果てた倉庫の中で、そそくさとテーブルを設置しティーカップを並べ始めるMI6のメンバー達。


イギリス人というのは、こんな時でさえ《三時のティータイム》をやらないと気が済まないらしい。


「この続きは、そうだな…四時からでどうだろう?」



ダージリンの香りを嗅ぎながらのそんなドボンの問いに、一気にやる気の失せてしまった羽毛田が、呆れ顔で持っていた銃を放り投げる。



「や~めた!馬鹿らしい!やってられるかっ!」