その羽毛田の言葉を受け、シチローが結論をまとめた。


「では、全員一致で明日の25日は取引に応じます!」


「異議なし♪」


全員が声を揃えて賛同する。


「やっぱり、すんなりとはいかなかったか…」


「まあ、この特上寿司のお勘定はシチロー持ちだからいいんだけどね♪」


「あっ!!それがあった!」



大トロを頬張りながら言う子豚の言葉に大声を上げるシチロー、そして。


「ねぇ~♪こういう事態なんだから、ここは仲良く『割り勘』という訳には……」



「異議あり!」



これには、全員が声を揃えて反対した。


「シチロー君、男が一度言い出した事を翻してはイカンな……」


腕を組んだ涼風が、さらりと冷たく言い放った。


「ってか、言い出したのコブちゃんだし!
これ、いくらすると思ってんだ!」


「うるさいわよシチロー!さっき、フェラーリ買うとか言ってたくせに!」


「なにを!そう言えばこの間の五千円もオイラの奢りだっただろ~がっ!」


「古い話を蒸し返さないのっ!先週の話でしょ、それ!」


あの数十億の話からは大幅にスケールダウンして、五千円の事で揉め始めるシチローと子豚。



「ええい、こうなったら妬け酒だあ!ビールおかわりぃ~!」


「あたしもビールおかわりぃ~♪」


「ワインおかわりぃ~!」


和やかな打ち上げパーティーから一転して妬け酒大会に様変わりしてしまったチャリパイとアルカイナ。


おかわりのビールとワインをお盆に載せ、忙しくキッチンとリビングを行き来するお茶汲み係のメイであった。



「忙しいですにゃ♪」