「ボス…こんな事するよりは、森永探偵事務所に協力するフリをして、楽譜が見つかってから『横取り』した方が得策だと思いますよ♪」


綺麗な顔をして、まるで鬼畜のような姑息な作戦を提案するゆみ。


「おおっ!その手があったか~♪」


羽毛田も「そんな卑怯な事を…」なんて事を言う訳が無く、目的の為には手段を選ばない。


まさにテロリストの思考回路である。


「ゆみ~♪オヌシもなかなかワルよのぉ~♪」


「いえいえ~♪お代官様ほどでは~♪」



「フハハハハハ♪」




まるで練習でもしたかのように息ぴったりだし……



「よし!それでは我が尊南アルカイナはこれより森永探偵事務所と行動を共にする!
奴らにこっちの計画を悟られないようになっ!」


「お~~~~っ!」



そんな失礼な台詞を吐きながら図書館を出て行くアルカイナを目で追いながら、受付をしていた『山口耕太』は、ほっと胸を撫で下ろした。