だけど夜になるとママは私をおばさん家においてどこかに行ってしまった。

そう、夜のお店だ。


夜はママと過ごした記憶があまりない。ずっとおばさんに育てられていた記憶のほうが強い。

朝になるとママは迎えにきてくれて保育所の準備だ。

いつもこの毎日の繰り返しだ。


このとき私には父親がいなかった。
そこまで深く考えていなかったが急に何事もなかったかのように家にいた。

もちろん私もよくわからないままその人を父親だと信じ込んでいた。