しばらくして、ママはスーツを着てる男の人と帰って来た。

「誰?」

あたしの頭はその言葉でいっぱいだった。

たぶん妹たちもそうだと思う…。

その男は車に入ってきた。

「ぅっ・・・」

香水とか整髪料とか、加齢臭もかな?

とりあえず第一印象は「臭い」しかなかった。

冬の夜に窓全開はきつかったけど、あたしにはその匂いのほうが耐えられなかったから一気に窓を開けた。

なんなの、このおやじ。

そう。よくみると、明かママより年上で、うん。

なんともいえない感じ。

それからあたしはぐれ始めた。