一番傷ついたのが、仁が心から笑っていたこと。 それは、いつも俺に向けられるはずなのに… 奈落の底に突き落とされたみたいに、ショックだった。 最近冷たかったのは、新しい女の恋人が出来たから。 俺はこれ以上幸せに見えた、二人を見てられなくて走って逃げた。 「おいっ、紅葉!!どこ行くねん!?」 葵の声は、俺には届かなかった。 嘘だ嘘だ! ウソダ。 頭から離れないあの二人。 仁が冷たかった理由が、一気に理解できた。 そして、一つ分かったことかある。 ―俺は今日、仁に別れを告げられる。