「…ん……???」
目が覚めると、さっきの幹部の5人がいた。
とりあえず、起き上がろうと思い上半身をあげようとしたが、動かなかった。
「どうなってんだよ!!???」
ゆうことを利かない体。
俺の声に気が付いたのか、赤髪をした男が近付いて来た。
「目が覚めた?」
ニヤニヤしながら、俺に話しかける。
俺は無視を決め込んで、今自分が置かれている状況を整理した。
俺は今、両腕を鎖で縛られており、柱にくくり付けられている。
「なぁに??紅葉さんってば、無視??」
赤髪の男が仕切りに、俺に向って話しかけてきた。
耳元で話しかけるものだから、うるさかった。
とうとう痺れをきらした俺。
「ウッセー、だま……っ!??」
一瞬何が起こったのか、分からなかった。
だが、すぐ分かった。
コイツ、腹蹴りやがって。
俺が動けないことを、いいことに!!
反射的に下を向いた頭を、赤髪の男は鷲掴みし、無理矢理上に向かせた。
「変な口聞いてんじゃね―よ!!
次は、骨折ったってもこっちは構わないだからな???」
「…くっっ……」
本当にコイツはやりそうだ。
言い返してこない俺を、コイツは軽く笑い、
「奴に電話しろ」
と言った。


