いいか、葵。 最後だ。 本当に、これが最後の最後。 全身全霊で一曲仕上げてやる。 そうしたら、もう潔く諦めよう。 音楽の夢も、こんな最悪な生活も、親不孝も、葵への未練も。 ふと目に入った、前の家のつつじの垣根のピンクが目に焼きついて、しばらく残っていた。 .