水に燃え立つ螢

『愛してる』



これが、この気持ちがそうなんだ。

それだけで幸せで、それだけで満たされていた。


私はその幸せの中で、見えるものしか見ず、


明日も明後日も


ずっとずっと、永遠に続くものだと思っていた。




『流星』だから…





だが、永遠なんてあるはずないと気付く迄、


私は産まれてから一番幸せな日を過ごし、一番素直に生きた日々だった。







挨拶の日から数ヵ月後。

流星との幸せに終止符が打たれる。



流星が父親になる事実を知ったのは、流星の口からではなく、流星が付き合っていた前の彼女からの電話だった。


「もうすぐ子供が産まれます」





私にどうしろと…?


何故、私に告げるのか真意は分からない。
だが知った以上、知らないフリはできない。



新しい命を、私の判断だけで、聞かなかったことには…


できない。




掴みかけた永遠は、余りにも脆く指の間をすり抜けた。