水に燃え立つ螢

「俺、腹減った」

「いつもじゃん」

私は財布を取り出し、中身を確認した。

「2000円しかないし」

と呟くと、

「俺、3000円しかない」

と言って笑った。



「それでよく来れたね」

「明日銀行行くよ」

「今日帰らないの?」

「お前…無茶言うなよ」

「知らねーよッ!」

「凛~、飯~」


ファミレスで適当に食べてから、今晩どうするか話した。



結局私の部屋しか思いつかず、明日は朝からバイトだから、一緒に部屋を出れば済むかと流星と共に帰宅した。

冷蔵庫から缶ビールを取り、流星に渡す。


「で、どうしたの?」

「…お母さん、入院したよ」

「…だ…れの?」

「お前の」

「先言えよ!つーか、電話で済むだろ!」

「お前、電話出ねぇじゃん」

「わざわざ迷子になって、余計ややこしいじゃん!」

「そう言うなって…」

「いつ入院したの?」

「今日、新幹線に乗る前…」



流星は、ふと視線を落とした。

嫌な予感が…聞きたくない報せが…知りたくない事が流星の胸の内にあると、一瞬で覚悟に変わる。