水に燃え立つ螢

流星は、昼夜問わず教えていた携帯に連絡をしてきた。留守電も、メールも確認した。


痛くてたまらない。

何度か連絡しそうになったが、東京を出た意味を考えると、いつも指が止まる。


今は辛くても、いつかの幸せの為に…そう思い、一人で耐えた。なくなっていた不眠も再発したが、バイトは三件掛け持ちして、何も考えないで済むようにした。



大阪に出てきて数ヶ月、流星からの連絡も途絶え始めていた。
季節は秋を告げ、木々から葉が落ちる。ようやく土地の感覚を覚え、ブラブラと買い物にも出れるようになった。






それから一年後。

関西弁にも慣れ、可笑しな発音をする私がいた。

誰も知らない場所で、誰とも繋がらない人達と知り合い、真っ白になれた気がしていた。


思い出すのは、流星と見た夜景。
流星に抱かれた夜。
流星に与えられた波。

留守電に残った、最後の言葉。


「愛してる…」