水に燃え立つ螢

流星が結婚を望まず、私も結婚を望まないなら、このまま死ぬまで一緒にいれるかもしれない。

とにかく時任と繋がることは避けたくて、流星との未来が閉ざされる。


どれだけ悩んでみても。
どれだけ後悔しても。



変わらない過去。
変わらない事実。




未来がないのなら、流星の人生を私が壊してしまう前に、流星と別れる道を選んだ。



好きだから、辛くないわけはない。



だけど、何度も思う。

『未来がないのなら』
と。







初夏、手紙を書いた。


そして、荷物を詰めた。


東京駅に向かう前、近くにあったポストに手紙を落とした。


流星への、最初で最後の手紙。



『サヨナラ』

告げる手紙。



行く宛もなく買った切符は、新大阪行きの新幹線。



誰も知らない場所で、誰とも繋がらない人と関わっていく為に…



流星が、流星の全てで幸せになれますように…




流星との別れ。

東京を出た。