水に燃え立つ螢

しかし流星は

「結婚しよう」

と言ってきた。



嬉しさより、拒否が勝っていたこと。
流星は見逃しはしなかった。


「結婚は考えられないの?」

「まだ…」

「俺ら、充分だと思うんだけど」

「時間てこと?」

「そう…もう時間は必要じゃない」

「…」

「あとは、金を貯めるだけだ」



流星を納得させるだけの言葉が、出てこない。



「兄貴か…?」



暫く、話題にすらならなっかたこと。
流星は、軽い口調で言ってのけた。



「まだ兄貴を気にしてんのか?」


声色が重くなっていく。



「…違う」

「じゃあ何なんだよ」



言えない。

言えない…



「離さねぇって言ったよな?俺」

「…うん」

「じゃあ離れんな」

「でも!」

「なんだよ!気にしてんじゃねーよ!今、何もないなら堂々としてろ!」



そんな簡単に思い切れることではなかった。

少なくとも、私にとっては。