水に燃え立つ螢

流星を知らないままなら、

それはそれで大丈夫だった。


流星と再会しなければ、


それはそれで大丈夫だった。




だけど、今は、どちらも違う。




今は、流星に会えている。



これ以上望まないし、望めないから、


此処で居たい。


此処に居たい。





流星は、毎日部屋に来た。


バイトでいなくても、自分の仕事が終われば、必ず会いに来た。




私は決して、流星の為に『何か』をしなかった。


それは、受け入れてしまいそうで、ある種『示す』ことを避けていた。




流星も、特に『形』にこだわらない様子で、


何だか、兄弟のような関係になっていた。




ただひとつ。

この部屋は、私を苦しめてはいた。



何もかも、時任の居た頃と同じだった。


時任との関係を知る流星に、抵抗はあったが、今更何も変えられない。




流星は何も思ってないんだろうか…。


聞くに聞けない。


聞いても、
知っても、


今更だ。


流星が此処にいるなら、



それでいい。