水に燃え立つ螢

「お前、フラついてんぞ」

「何なの?」

「顔色悪いぜ?」

「何で此処にいるの!!」


大声を張った割に身体がフラついて、迫力に欠けた。


「おい…!!」


流星は私の身体を支えた。


「具合悪いのか?」

「…もう放っといて」



階段を登り、部屋へ入る。



流星は後をついて来た。



「上がっていーか?」

「帰れっても帰んないんでしょ?」

「…まぁな」



流星がいると、せっかく貰った睡眠薬が飲めない。



仕方なく、リビングで流星とテレビを見た。



「何の用事なの?」

「お母さんから聞いたんだよ」

「それで?」

「連絡して来いよ」

「何で?」

「何でもいいんだよ」

「用事なんてないし」

「可愛くねぇな」

「アンタよりマシ」



突然笑い出した流星を、離れた場所から見ていた。


「全く…お前は…」


立ち上がった流星は、私の頭をポンポンと叩き、

「また来るよ」


と言って部屋を出て行った。