水に燃え立つ螢

「凛ちゃん…」

時任は必死に腰を振っていた。


声を出さない私を、上から冷たい目で見てる。



何故か時任は果てない。


『早くイケよ』


時任に導かれるまま、体位を変えられ、時任はバックで果てた。



「今日…どしたの…?」

「別に」



時任は煙草に火をつけた。

深く吸い込んで、ゆっくり煙を吐き出し、煙の行方を追っていた。


「僕と別れるつもりだね」



そんな風に、考えてはいなかった。

だけど、時任が切り出したことで、乗ってみたくなった。


「あのね…」


言いかけて身体が凍った。

果てたばかりの時任が、私の背中にキスをしていた。


「僕は別れないよ」

「聞い…て…」


時任が唇を塞ぐ。

今までにない激しさが、頭の芯を霞める。


「愛してるんだ…」


愛って、なんなんだ。
この激しさ…?
時任から離れようとする私を、繋ぐ為の言葉だと、頭は理解している。
そして、私は、激しさに流されようとしている…。

もう、考えられない…
何も…。

時任は、強引にタオルを剥ぎ取り、両腕をベッドに押さえつけた。

「やめて…」

ニヤッと笑う時任。

「嫌だ…やめないよ」


一度目と違って、私は感じた。

今までにないくらい、感じていた。


駄目だ。

快感を待つ私が見える…
快感から逃れられなくて…


怖い……。