水に燃え立つ螢


出産日が目前に迫る。

必要なものは、全てではないができるだけ揃えた。

勤めていた会社には、退職という形で一度は辞めるが、産後、戻れる可能性を残してもらえた。


未婚の母に賛否両論だったが、最後に出勤した日、安産のお守りと寄せ書きの色紙を貰って、私は思わず泣いた。




本当は不安でたまらなかった。

母が生きていたら…
何度思っただろう。





いつものように、朝目が覚めて洗濯機を回していた時、微かな腹痛を感じた。


『陣痛…?』


だが、まだピンと来ない。

洗濯物を干し、掃除を済ませてソファーに腰を下ろすと、再び腹痛を感じる。


『陣痛かもしれない』


病院に電話をして、腹痛を訴えると、入院準備をして病院に来て下さいと言われ、タクシーで病院に向かった。


いよいよだ。


やっと会える。