水に燃え立つ螢

月曜は雨雲に覆われて、朝から鬱蒼としていた。天気予報は雨で、傘を持って仕事に向かう。最近は仕事をしていても、父が気になる。


『警察は調べてくれるかしら…』


私は父に認知されたわけでもなく、謂わば母の遺言で知った父。

そんな繋がりを証明できるものもない状態で、警察が教えてくれる筈がない。


何だか、笑えてきた。


そうなんだよね…証明すらできないんだよね。母の書いた父への手紙。それしか証明するものがない。

父に会えたとして、父は私を娘だと信じてくれるだろうか…



本当に壁だった。

壁を突破できるものがない。



母の友達も知らない。卒業アルバムさえない。

私が産まれる前の写真は一枚もなかった。






母さん…貴女の人生は、それで幸せでしたか…?





聞きたいこと、知りたい気持ち…沢山ありすぎて、もっと一緒にいたかった。