水に燃え立つ螢

一路は、おばさんの作ってくれたシチューを持って立っていた。家にいるか確認してから家に来てと、何度言っても一路は家の前で待つ。


そして、必ず言う。


「おせーよ」


そして一路と一緒に夕食を食べる。

それが最近は当たり前になっていた。


食べ終わると、必ずおばさんに電話をする。


「おばさん、いつもありがとう」

「いいのよ!一人も二人も一緒だから」

「今日も凄く美味しかった」

「最愛ちゃんだけだわ。毎回そう言ってくれるの」




電話を切って、自分の部屋化している一路に父の話をしてみた。

最初は他人事だったような空返事も、父への手紙を託されたと話す頃には驚きを露にしていた。



「で、分かってんの?親父さんの居場所」

「分かんないから相談してんじゃない」

「って、俺も分かんねーよ」

「どうやって探せばいい?」



「………探偵?」



二人で顔を見合わせ、暫く考えた後



「無理無理っ!お金ないじゃん!」

と笑った。